「漁の敵」ナルトビエイにメタボ改善効果 佐賀大発見

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 有明海の高級二枚貝タイラギやアサリを食い荒らし、沿岸4県が駆除しているナルトビエイに、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)を改善する成分が含まれていることが、佐賀大農学部の柳田晃良教授(食品栄養化学)の研究でわかった。ナルトビエイは、捕獲されてもこれまで多くが廃棄処分にされてきたが、柳田教授は「スープの食材やサプリメントに利用できる。漁師さんにも、肥満に悩む人にも朗報」と話している。


 ナルトビエイは、大きいもので体重40キロ、体長1メートルを超える。元々はインド洋や東シナ海の熱帯・亜熱帯を中心に分布していたが、地球温暖化の影響で北上し、10年ほど前から有明海でも確認されるようになった。強力な歯で貝の殻を割って、肉を食べる。


 有明海周辺の4県は、漁業に被害を与える「厄介者」としてナルトビエイを駆除している。佐賀県では、04年度から本格的に駆除に乗り出し、毎年100トン前後を捕獲。作業を請け負っている県有明海漁協によると、食品として販売できないか検討中だが、現在は、業者に頼んで廃棄処分や肥料にされている。


 柳田教授は5年ほど前、県の水産機関の研究員からナルトビエイの食害について聞き、「何か有効利用できないか」と相談を受けた。ナルトビエイはたんぱく質が多く、成分にどのような機能があるか研究を始めた。その結果、脂肪肝やコレステロール濃度を改善する作用があることを発見したという。


 たんぱく質は、消化されるとアミノ酸が連なるペプチドになる。肥満で糖尿病のモデルラットにナルトビエイのペプチドが含まれたエサを3週間与えてやる実験をしたところ、肝臓の脂肪とコレステロールの量が2割ほど減ることを確認。メタボリック症候群を予防、改善する作用があることが確認できたという。


 今後、ほかの魚類のペプチドも実験するとともに、ペプチドのどのような成分が肥満の改善に効果があるのかさらに研究を進める。柳田教授によると、すでに大手製薬メーカーから商品化の問い合わせも来ており、佐賀大と県、吉野ケ里町内の企画会社と共同で特許も出願した。

 

 柳田教授は「成分を特定できれば、薬の開発も期待できる。いままで廃棄処分されていた魚が、メタボリック症候群に悩む中年たちの希望になる可能性を秘めている」と研究に熱が入る。漁協の担当者も「漁師の副収入になればありがたい」と注目している。(吉村治彦)


(朝日新聞 2008年9月8日)


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このページは、egaoが2008年9月25日 19:43に書いたブログ記事です。

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