----- 振り込め詐欺 -----
うその電話などで現金を振り込ませ、だまし取る犯罪。
〈1〉家族・親類を装い、せっぱ詰まった声で電話をかける「おれおれ詐欺」
〈2〉民事訴訟取り下げ代やインターネットのアダルトサイトの代金請求などを装った「架空請求詐欺」
〈3〉融資を装って保証金を詐取する「融資保証金詐欺」
〈4〉医療費や税金を払い戻すなどと偽り、被害者をATMに行かせ、携帯電話で指示する「還付金詐欺」の4類型がある。
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■草の根の広報
「そんな怪しい電話で、振り込んでいかん」――。七宝町の女性防犯グループ「スマイル座」のメンバーが10日、津島市内でボランティアの代表やお年寄りたちを前にユーモラスな寸劇を繰り広げた。銀行員や犯人、被害者などに役割を分担し、振り込め詐欺を迫真の演技で伝えた。メンバーが「誰でも被害に遭う」と訴えると、お年寄りたちは「本当に気をつけよう」と表情を引き締めた。
今月は「振り込め詐欺撲滅強化推進月間」。愛知県警は「摘発と被害防止」を両輪に掲げ、総力を挙げる。振り込め詐欺グループ摘発をはじめ、被害を水際で防ぐため、警察官を現金自動預け払い機(ATM)付近に重点的に配置。交通課員や民間防犯グループも、交通講話や老人クラブなどの集まりの際に、振り込め詐欺への注意を呼びかけている。
■相次ぐ被害
しかし、地道な広報にもかかわらず被害は多い。
注意しているつもりでも被害に遭うことを裏付けたデータがある。千葉県警が昨年、被害者約700人を対象に実施した調査で、92%が「振り込め詐欺の知識はあった」と答えながら、70%が電話でのやり取りを「全く疑わなかった」。
「犯行グループが手口を次々と変えるため、『これは振り込め詐欺ではない』と思い込んでしまうことも原因の一つ」と、捜査員は分析する。電話口に警察官や弁護士が登場する手口のほか、小包郵便で現金を郵送させるものもある。
「今まで聞いたことのない手口だが、もしかしたらこれは振り込め詐欺かもしれない」と考える気持ちの余裕が大切だ。
■土壌形成
しかし、いったんだまされた被害者が、冷静な判断をすることは難しい。思考を冷静に引き戻す仕組みを作ることが必要になる。
名古屋銀行(本部・名古屋市)が06年11月から全国で初めて運用している「異常取引・不正口座検知システム」が、注目を集めている。専用コンピューターで全口座を監視し、通常ではありえない出入金が確認された口座をあぶり出し、不正が疑われれば凍結する。これまでに150以上の不正口座を凍結した。
同銀行は「お客様の預金を守り、安心して取引していただくのが銀行の使命」といい、防犯対策は顧客サービスの一環と強調する。
最近の犯罪情勢に詳しい大野正博・朝日大学法学部教授(刑事訴訟法)は「最新の手口を啓発するとともに、ATMなどで携帯電話を使用できないようにするなど環境整備をする必要がある」と強調している。
(2008年10月11日 読売新聞)

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