色彩鮮やかな野菜や果物は、ビタミンやミネラルが豊富で、体の調子を整える食品としての健康的なイメージが定着しています。
キャベツやブロッコリーなどのアブラナ科野菜に多く含まれるイソチオシアネートは、体内で発がん物質を解毒する酵素の活性を高める作用があることが知られています。
ほうれん草など緑葉の野菜や果物に多く含まれる葉酸は、DNAの合成に欠かせない成分です。
にんにくやタマネギなどのアリウム野菜中のいくつかの成分には、抗酸化作用や発がん物質の生成抑制・解毒促進などの作用があることが知られています。
世界がん研究基金(WCRF)と米国がん研究協会(AICR)による「食事、栄養、身体活動とがん予防の世界評価」の2007年の改訂では、果物については、口腔・咽頭・喉頭、食道、胃、肺のがんに対して、また、野菜(穀類やいも類など、でんぷん質のものを除く)については、口腔・咽頭・喉頭、食道、胃のがんに対してリスクを下げる可能性大と評価されています。
さらにアリウム野菜(胃)、食物繊維(大腸)、にんにく(大腸)、葉酸(膵臓)、カロテノイド(口腔・咽頭・喉頭、肺)、β-カロテン(食道)、ビタミンC(食道)、リコピン(前立腺)についても、可能性大と判定しています。
多目的コホート研究では、野菜や果物が不足しているグループで胃がんリスクが高いことが示されました。とはいえ、多く食べれば食べるほど予防効果があるというような関係ではありませんでした。
日本人男性に多い食道の扁平上皮がんについては、野菜・果物の摂取量が、1日当たり100g多くなるごとに、11%ずつリスクが下がるというクリアな関係が見られました。この効果は喫煙・大量飲酒者ではさらに大きかったのですが、もともとたばこも吸わずお酒も飲まなければ、このタイプの食道がんになる人はあまりいませんので、やはり禁煙と節酒が先決です。

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